Antiquity in my Closet

我が子と近所に保存してある機関車をみていたら、幼少の頃父に買ってもらった鉄道模型を思い出し、40過ぎから模型工作を始めてみました。「鉄ちゃん」のイメージから、なんとなく家族には言えず、押入れの中にひっそりと・・・幼少のころ父とみた古の機関車の記憶。

郵便車 オユ10非冷房車

 春になり、また模型弄りを少ししています。
最近の作業は、カプラーをナックル化すること。めったに走行させることがない私の蒸気たちですが、一応客車もいくつかあります。全て中古で購入した安価なものばかり。
これからこれらの客車たちについても、記録していきます。

 最初は郵便車 オユ10非冷房車です。グリーンマックスの製品の中古です。これも数百円でした。オユ10は、10系客車に準じた軽量構造で製造された最初の郵政省所有の郵便車で、1957~1971(昭和32~46)年の15年間にわたって、一般形58両、北海道向け14両、合計72両が製造されました。
 北海道、本州、九州の根室から鹿児島に至る主要幹線で、急行列車、普通列車、荷物専用列車に連結されて運用されていました。

オユ10

 室内は、前の方から小包締切郵便室、便所、郵便区分室、通常締切郵袋室、車掌室があり、鉄道郵便局に所属する乗務員が乗務して、郵便物を輸送するだけでなく、車内において郵便物の区分作業を行いながら、駅で郵便物の受け渡しをしました。積載荷重は8t、台車はTR50C。
 製造当初は全車非冷房でしたが、大半の車両が低屋根化冷房装置取付け工事を施すなどの大掛かりな改造履歴を持つのも特徴です。
 改造されなかった非冷房車と輸送需要の減少による余剰車は昭和61年の鉄道郵便廃止を待たずに昭和59年頃までに廃車されています。

オユ10

 子供の頃の記憶。郵便車、そういえばあったよなあと思い出します。郵便車の記憶に鮮明にあるのは父が運転していたDD51が牽引した急行ニセコ。家の前を通過する急行ニセコによく手を振ったものでした。14系客車の先には郵便車が常にありました。そのオユ10は屋根の低いタイプだったので、少し違いますが。
 今は電子メールを通り越してラインなどコミニュケーションが様変わりしました。1通の手紙が列車に揺られながら日本各地に届けられた、そんな古き良き時代が懐かしいです。