Antiquity in my Closet

我が子と近所に保存してある機関車をみていたら、幼少の頃父に買ってもらった鉄道模型を思い出し、40過ぎから模型工作を始めてみました。「鉄ちゃん」のイメージから、なんとなく家族には言えず、押入れの中にひっそりと・・・幼少のころ父とみた古の機関車の記憶。

D51 146号機の工作‐追加(KATO D51リニューアルモデルから)

 久しぶりの模型です。こちらはD51146号機。現在も真岡鐵道で動態保存されているとても幸せな機関車です。

D51146 回転火粉止 TOMIXパーツ交換-1

 模型は現役当時、長万部機関区所属の頃のものを再現しようとKATOの2016 D51標準型を弄ったものですが、いまいちと感じていたところの1つに、煙突の回転火粉止がありました。

 KATOのD51標準型の煙突には回転火粉止がついていません。銀河モデルの回転火粉止を付けていたのですが、どうも高さがありすぎなのと、前側にチョンと出ている突起物が無いのと(これは端材で付けてみましたが)で、同じKATOのD51北海道型の回転火粉止と比べるとお粗末な感じを受けていました。

D51146 回転火粉止 銀河モデルパーツ-1
D51146 回転火粉止 銀河モデルパーツ-2

 そう感じていた頃、TOMIXのC57135を入手した際、TOMIXのC57に予備の回転火粉止が付いていて、余剰パーツとしてストックできたのです。そのうちD51146のものをこれに替えようと思っていましたが、ようやくこれを交換しました。

D51146 回転火粉止 TOMIXパーツ交換-2

 TOMIXのC57煙突用ですが、KATOのD51にもジャストサイズで収まりました。付いていた脚が少し長かったのでこれは少し切りましたが、ほとんど無加工で付きました。一旦煙突に接着していた銀河の火粉止を外すのに少し苦労しましたが、何とか元の煙突の形を崩さずできました。

D51146 回転火粉止 TOMIXパーツ交換-3

D51146 回転火粉止 TOMIXパーツ交換-4

D51146 回転火粉止 TOMIXパーツ交換-5

 銀河のものも無いよりは良いのですが、やはり最近のプラ製品の技術は素晴らしい。ディテールが細かいです。C5757と並べてみます。

D51146 回転火粉止 TOMIXパーツ交換-5

 良い感じです。

 今日はこれだけ。20分程度の作業です。

↓過去のD51 146号機の加工は以下参照

↓今までの最新記事

antiquity-closet.hatenablog.com

長万部の跨線橋(中央跨線橋)撤去の悲報

 北海道新幹線の延伸工事の影響で、長万部の駅前から長万部温泉街まで渡るための跨線橋(中央跨線橋というらしい。)がどうやら姿を消すことになったようだ。

夜の中央跨線橋

駅から見える中央跨線橋

 この中央跨線橋は1973年に設置されたそう。私が生まれた頃にこの跨線橋も出来上がったようで、なんだか名残惜しい感じがする。生まれ故郷に古くからあったこの橋。小さい頃はここの橋の高さに渡るのが少し怖く感じた跨線橋。小学生の頃はここから機関区にある機関車などを眺めるのが楽しかった記憶もあるが、やはりその高さが苦手だった。

 

 とはいえ、鉄路の駅側と住宅街のある温泉街側を渡るには一番早い道。町民ならば馴染みの跨線橋であることは間違いない。

 

↓馴染みのある長万部駅

長万部駅舎は変わらず

跨線橋から長万部駅を望む

跨線橋から長万部駅を望む

室蘭線の貨物列車が通過した。

貨物列車通過

 新幹線の札幌延伸で新しい長万部駅が高架化されるため、工事の支障になる跨線橋の撤去が決まったそうで、今月いっぱいで通行は出来なくなるようだ。

 

 一昨年の夏に一度、訪れる機会があった。相変わらず高いなと思ったのと、今はもう全く無くなった機関区の遺構に寂しい感じを受けた。

長万部機関区があった場所

長万部機関区跡

跨線橋の反対側に車庫だけある

 そして遂に、函館本線 山線の長万部~小樽間の廃止も決定してしまった。先日、長万部~小樽間140.2kmの全9市町が協議会を開き、バス転換に同意したのだ。これにより、鉄道廃止が事実上確定した。

↓山線から普通列車が入る。

山線から入る普通列車

  四半世紀、この函館本線 山線の盛衰を見てきたこの跨線橋が山線の廃止の決定とほぼ同じく撤去となる。まるで山線の最後を見るのを拒むかのように。

 

函館本線山線の風景とその行末

 函館本線長万部から小樽間のいわゆる山線。古くはC62が重連で10両より多い編成の急行を牽き、特急列車も走っていた鉄路。今は数時間に1本1両~2両の気動車が走るローカル線である。

 

 先日、2030年度末の北海道新幹線幌延伸に伴い、JR北海道から経営分離され、存続が難しくなっている長万部~小樽間について、JR貨物が「災害時の代替ルートとして活用するには課題がある」と見解を示したというニュースがあった。

 

 また、沿線の自治体では、全線鉄路維持を選んだ自治体はなく、余市―小樽間の鉄路存続は余市町のみだった。仁木町、共和町、倶知安町は全線バス転換、長万部町は町内のみバス転換を容認していたが、先日、方針を保留にしていたニセコ町黒松内町も全線バス転換を支持する方針を固め、沿線9市町のうち方針未定は、小樽市と同管内蘭越町の2市町のみとなった。最早、存続は難しい状況となったようだ。

羊蹄山と函館本線 山線


 通勤の途中で尻別川とその川沿いを走る山線を跨ぐ橋を通る。蒸気機関車の時代には存在してなかった橋だが、数年前のC11の牽くSLニセコ号やそれが消えたあとの特急ニセコ号の格好の撮影場所となっているようで、その時期には鉄路の写真を撮る人をよく見かける名所である。

凍てつく尻別川の川沿いを山線のH100系が走る

 歴史的な鉄路が消えていくのはとても寂しい事だが、時代の流れを止めることはできない。便利さの陰に失われていくものがあることは世の常。鉄道は趣があるけれども、お値段の高い乗り物。新幹線になると猶更。速いし便利ではあるが、そんなに速さは求めていないので、ますます車に頼る生活になるだろうな。子供たちは新幹線が走るのを楽しみにしている。一度は乗せてあげたいなと思うが、そのころにはもう大きくなってるか。それも時代の流れ。

 

 ここで鉄路がある風景を眺められるのもあと数年。良い風景を記憶にとどめておこう。

マイクロエースのD52 468号機ディテールアップ3 -パーツ関連

 久しぶりにD52を進めました。とはいえ、さほど進んでいません。今年は他の事で忙しくしており、蒸気にほとんど手を付けられない状態。長らくここも更新出来ていません。

 

 D52は安価に入手できるのはマイクロエース製品しかなく、やはり今のKATOやTOMIXのものに比べると見栄えが劣ってしまうのは仕方なく。それに対し工作の熱が今一つ上がらないのも、いま1つ進まないもう一つの要因。ついつい放置してしまいがちです。

 

 さて、先日は、旋回窓(銀河モデル)の取り付け、逆転器カバー(銀河モデル)の取り付け、給油管カバー(銀河モデル)の取り付け、耐寒型逆止弁(銀河モデル)の取り付けというところをざざっとやってみました。

D52468 ディテールアップ 公式側

D52468 ディテールアップ 逆転器カバー・旋回窓

 全部パーツの取り付けですが、逆転器カバーや旋回窓はパーツの大きさが窓などに合わず、削ったりして取り付けています。

D52468 ディテールアップ 非公式側

 給油管カバーはそのまま付けられます。逆止弁はパーツそのままだとかなり大きめだったので、箱を少し削って取付しています。

D52468 ディテールアップ 前面

 前面は今回は加工なしです。

 この調子だと、終わりまでは相当かかりそうな感じです。

 地道に進めます。

 

「特急ニセコ」を見て想う

ここ函館本線山線では、毎年秋に臨時の「特急ニセコ」が運行されます。今年も9月数日限定で「特急ニセコ」が走りました。

特急ニセコ ノースレインボーエクスプレス

 今年はJR北海道ノースレインボーエクスプレスが使われたこともあり、沿線ではカメラを抱え特急ニセコを撮る人がたくさんいましたね。

特急ニセコ ノースレインボーエクスプレス 倶知安駅

特急ニセコ ノースレインボーエクスプレス 函館行き  

 数年前までは、秋のニセコの鉄道の風物詩といえば、SLニセコ号でした。その頃が懐かしく感じます。子供たちと倶知安から蘭越までの区間を乗ったりしました。子供たちはまだ幼稚園にも入る前の小さい頃だったのでその頃の事はあまり覚えていないようです。今年の「特急ニセコ」は倶知安からニセコまで、SLニセコ号の頃と同じように、子供たちと乗りました。皆小学生になったので、とても楽しんだ様子。色々な感想を聞くことができました。

C11 171 SLニセコ

 またC11171が山線を走る日は来るのでしょうか。新幹線が通ったら、在来線はどうなるのだろう。廃止になったら、C11171が山線を走る事はおろか、線路自体が無くなってしまう。ローカル線の悲しい現実が待っています。

H100系走るのどかな函館本線山線

 特急ニセコの運行が終わり、函館本線山線はまたローカル気動車だけの静かな路線に戻りました。SL全盛のころの「急行ニセコ」が走っていたころの山線とは比較にならないくらいの静かな路線。ノスタルジックな風景が失われていく現代。私の中で古き良き時代を象徴する蒸気機関車。せめて模型でSL全盛のころの機関車たちを残したいと改めて感じます。

マイクロエースのD52 468号機ディテールアップ2 -前面・非公式側

 D52 468号機の加工、少しだけ進めました。とはいえほんの少しだけです。夏場、例年は模型工作の時間があるのですが、今年は別の趣味がすこし忙しく、あまり作業を進めることができませんでした。

 今回は主にD52 468号機の前面を弄りました。

D52468 マイクロエース 前面

 マイクロエースのD52は全体のプロポーションマイクロエースにしては比較的良いという評判ですが、細かなディテールとなると、おもちゃ的で実機とはかなり違います。

 まず、解放テコ。D52の解放テコはもっと巾が狭いです。ということで解放テコ作り直し。何か流用できるパーツがないかと調べてみたのですが、見つからず、真鍮線で作ることにしました。解放テコを留める留め具は配管留め用の割りピンをそれらしく付けてみました。

 マイクロのD52の端梁は一般的な蒸気のように、機関車の車幅と同じ長さで付いています。
五稜郭機関区所属のD52は端梁が少し短いようです。これは元の端梁をカッターで切り取りヤスリで成形しました。デフの手すりを削ってしまわないよう注意が必要です。

 D52 468は当区の他の蒸気たちと同様、冬仕様にしますので、スノープロウを取り付けます。こちらは、手持ちで余っていた、ステップと一体型のスノープロウを付けました。D52のステップは次で述べますが向きが異なります。従って別のものを付ける必要があるため削り取っています。

 端梁に付くステップです。マイクロエースのD52にはステップが付いていません。結構目立つディテールだと思うのですが・・・。D52のステップは端梁の前側にステップの踏板がくるように付いています。銀河モデルのステップを使いましたが、スノープロウと干渉してしまい、少し曲がって付いてしまった感があります。要改善。

 マイクロエースの蒸気全般にそうですが、煙室扉の周囲の円形の手すりの留め具が大きい件。留め具を削ってみました。塗装後にどんな感じに見えるか。

 マイクロのD52のシンダー除けは、シンダー除けの端部に何もないのですが、D52 468のシンダー除けは両サイドが立っている(という表現で伝わるでしょうか)ので、それをエッジングパーツの切れ端から作って貼ってみました。

 エアホースを取り付けます。これは銀河モデルのパーツです。

 前面は現状このくらいにしました。

D52 468 前面のディテールアップ D52の顔

D52 468 前面ディテールアップ 斜め上から

 非公式側の側面も少し。非公式側ランボード下に付いているオイルポンプ箱です。元のモールドが貧弱で残念な感じだったので、思い切って切り取り、余っていた銀河モデルのパーツを付けました。やっぱりいい感じになります。
これと同じように、ATS発電機も。こちらも銀河モデルの手持ちのパーツがあったので、元のモールドを切り取り、新たに付けています。元のATS発電機は位置もちょっと違っていたようなので。

 また、北海道形ではおなじみのドーム前の手すりを付けています。これは銀河モデルのD51用の余りです。D52468のものはもう少し小さめだったような感じと曲線が長く立ち上がり部分が短い感じがしますが、とりあえず雰囲気出たので良しとします。もう1つ、非公式側の配管(通風管)を追加しています。真鍮線で形を作って貼っています。要所を割ピンで固定しています。

D52 468 非公式側ディテールアップ 斜めから

D52 468 非公式側のディテールアップ 真横から


 とりあえず、ザっとこんなところです。次の作業がいつできるか、別の趣味が忙しく、目途が立ちません。D52 468の工作は長期戦となる事間違いなしです。

 

 

マイクロエースのD52 468号機ディテールアップ1 -改造前

マイクロエースのD52 468を入手してしまいました。中古で販売者が走行させる術が無く走行が不明ということで、かなり安かったので買ってしまいました。届いてから走らせてみたところ、問題なく走行するようでほっとしました。

D52468 マイクロエース Nゲージ 正面から

D52468 マイクロエース Nゲージ 公式側斜め前方

 そしてこれから、D52 468号機へのディテールアップ加工をしていきます。この夏以降の課題はこれになりそうです。マイクロエースのものだけに、結構時間がかかりそうです。

 

 マイクロエースのD52。スタイルは良さそうでパッと見たところいい感じなのですが、3分眺めるだけで実車と違うところが結構たくさん目につきます。簡素化されている部分が多くちょっとおもちゃ感もあります。ボイラー周りの配管類もだいぶ違いそうです。

D52468 マイクロエース Nゲージ 非公式側

 私の未熟な技術では、元のモールドを全部削りパイピングしなおすような、細かなパイピングなど出来そうもないので、元のモールドを極力生かし、足りない部分を補う程度で自分が納得できる範囲でのディテールアップとします。

 

D52は北海道で活躍した機番。D52 468号機の現役時代、五稜郭機関区時代のものをモチーフにします。1968-70年くらいを考えています。

 

ざっと見たところ、ディテールアップのポイントは、

マイクロエースの機炭間、車高高さの改善
  ⇒機炭間の詰めは多分実施します。
   車高高さはKATOの新C62と並べると現状でもさほど違和感が
   なさそうなので、車高は弄らないかもしれません。
・モーターの小型化(Bトレモーターによる)

D52468 マイクロエース Nゲージ非公式側 斜め後方

・前面解放テコの変更、ステップ、標識塔、スノープロウの追加。
 ボイラー手摺の留め具が大き過ぎる点、シンダー除けの形状などの改善。

D52468 マイクロエース Nゲージ 前面

・ボイラー横梯子、砂箱前手すり、逆転棒カバー、耐寒型の逆止弁、配管類、
 火室上配管類、火室下部配管類の追加

D52468 マイクロエース 公式側 配管が貧弱

・キャブ周り配管、バタフライスクリーン、旋回窓、防寒カバーの追加
・テンダー後部 前照灯、テンダー標識灯、増炭囲い、テンダー後部手すり
 他の追加

D52468 マイクロエース Nゲージ テンダー

・ナンバープレート変更、塗装の変更(ロッド類の赤は除去)

 

など、色々とぱっと見で挙げるだけでもかなりボリュームがあります。できるかな・・・。手持ちのパーツ類で賄えないところも出てきそうだな・・・。と不安要素が結構あります。

 

先行してナンバープレートを入手しました。取り付けは一番最後になりそうですが、KitcheNさんのD52ナンバープレートです。精度がかなりよいので、マイクロエースのD52には小さすぎるのではないかと思いますが、スケールと字体にこだわった逸品です。何かこれを入手しただけで満足です。ナンバーだけコレクションしたくなるくらい素晴らしい製品です。

KitcheN D52ナンバープレート

この夏、どこまでできるでしょう。今回は少し長いスパンで考えています。2年くらいかけても良いかな。
楽しみです。

 

D52 468号機 マイクロエース製品はこちら↓

 マイクロエース製品のD52最新版は、D52 235号機 函館本線。モーターが小型化されていますが、スタイル・モールド等はマイクロエースの従来の製品と似たような感じ。  

 五稜郭機関区のD52の資料になりそうな蒸気機関車EX Vol22。見たい・・・。