Antiquity in my Closet

我が子と近所に保存してある機関車をみていたら、幼少の頃父に買ってもらった鉄道模型を思い出し、40過ぎから模型工作を始めてみました。「鉄ちゃん」のイメージから、なんとなく家族には言えず、押入れの中にひっそりと・・・幼少のころ父とみた古の機関車の記憶。

荷物車 マニ60

 荷物車。KATO製の型の古いマニ60です。車体番号は2540です。これも数百円で入手した中古品です。KATOカプラーに交換した以外は全く手を加えていません。荷物車も幼い頃の記憶にあります。宅急便などなかった時代に小口荷物輸送用車の代表として全国各地で活躍していました。車両側面に荷物を積み降ろしをするため、旅客車両に比べて幅が広いドアが設置されています。しかし荷物車は、郵便車や車掌車と同じように、いつのまにか見ることが出来なくなってしまいました。

荷物車 マニ60

荷物車 マニ60 -2

 荷物輸送について、Wikiに以下の記述を見つけました。

国鉄の荷物輸送量は、道路事情の改善や貨物自動車の普及と高性能化などによって1963(昭和38)年度の1億5,847万個をピークに以後減少し、1984(昭和59)年度には3,745万個に落ち込み、鉄道小荷物制度が宅配便に押されて廃止されたため、例外的に残った後述の新聞輸送列車を除き、1986年(昭和61年)11月1日の白紙ダイヤ改正をもって運行を終了した。」

郵便車の運用終了と似た時期に無くなってしまったようですね。
でも荷物車というものはなぜ、貨物列車として運用されなかったのだろう。と少し疑問に思います。
貨車として扱って、貨物列車とした方が何かしっくりくるような感じもします。


これについても、Wikiに以下の記述を見つけました。
「荷物車は、構造上貨物車に準じていたり、外見が貨物車同然の車両もあったが、扱い上はあくまで客車の一つとされている。これは、荷物列車が旅客列車であり、元をただせば、荷物車が旅客の手荷物を輸送するものとして旅客列車へ連結されるかたちで運行され始めたという歴史的経緯による。そのため、大抵は旅客列車に連結して運行されていた。また、主要な幹線では、荷物車のみで編成された荷物専用列車も存在する。」

 

「マニ60形」は、「60系客車」に分類される荷物車です。「60系客車」とは、戦前に製造された木造客車の車体を鋼製に改造した客車のグループを総称しているものです。尚、模型のマニ60の車体番号2540の所属は北スミ(東京北鉄道管理局の隅田川客貨車区)となっています。2540番が北海道まで来ていたかどうかは調べられていないのですが、同じ北スミ所属の2539番は急行ニセコ編成に入っているようです。はるばる遠く東京から青函連絡船にも乗り、北の大地に荷物を運んでいたマニ60。古き良き時代を思い起こさせる、そんな模型です。